ご挨拶
IAGP会長
ヘロイサ・フルーリー
このたび札幌で開催されることになりました第22回IAGP国際大会へようこそお越しくださいました! 皆さんを、大会テーマ「グループと世界の危機: 人、組織、社会の課題」を探求するユニークで豊かな体験にお招きできることを光栄に思います。
多くの課題に直面するこの世界にあって、私たちが目標とするのは、多様な視点、多様な理論的アプローチを結集し、集団精神療法とグループプロセス分野の対話と知識交換を促進するグローバルフォーラムを創りだすことです。世界的な危機が個人、組織、社会に与える影響を探りながら、グループワークの未来を形作る新たな洞察に貢献することを目指します。
大会を通して、参加者の皆さんは一流の専門家と関わり、ベストプラクティスを共有しつつ、多様な背景を持つ専門家が一堂に会することで新たな知識が生み出されることに関与するまたとない機会を得られます。経験豊富な実践家、研究者、学生を問わず、このイベントがインスピレーションと成長の場となることをお約束します。
日本は豊かな歴史、活気ある文化、そして温かいもてなしで有名で、この複雑な世界と向き合い、社会の健全性を育むグループの役割をみんなで探求する絶好の場所です。この機会に、ぜひご参加ください。
多文化的で、多様な専門家からなる学術プログラム委員会は、幅広い学術活動を構成していきますが、そこには、小グループ、ミディアングループ、大グループといった、異文化と関わり、社会的葛藤を探求し、対話を促進するユニークな体験を提供するプログラムも含んでいます。
発表者として、参加者として、積極的にご参加ください。皆さんの専門知識、洞察、経験を共有し、そこにいるすべての人々の学びの体験をさらに豊かにしてください。このダイナミックな大会への参加を確保するために、お早めの発表申込みと参加登録をお勧めします。
学術プログラム委員会と日本側の地域組織委員は、皆様と直接お会いし、意見を交換し、集団の理論と実践、そして世界的な危機に一丸となって取り組むことを楽しみにしています。
札幌でお会いしましょう!
学術プログラム委員会共同委員長
ロベルタ・ミネオ & 西村 馨
皆さん、こんにちは、
私たち学術プログラム委員会(SPC)は、アジアで初めて開催される第 22 回 IAGP 本大会をご紹介できることを大変嬉しく思います(環太平洋地域大会は東京、台北、北京で開催されたことがありますが、今回は本大会です!)。
エネルギー不足、気候変動、社会的不公正、ジェンダー不平等、ナショナリズム、テロ...IAGPは、グループによる人と人との交流を通じて、こうした危機の克服に貢献しようとしています。
SPCは、大会での学術プログラムを提供することで、この取り組みに貢献します。プログラムは、基調講演、シンポジウム、ワークショップ、口頭発表で構成されます。さらに、小・中・大グループでのグループ体験も提供します。
私たちの知恵は、論理的思考や言語的思考からだけでなく、人と人との感情的交流や会話からも生まれ、それらが絡み合うことで発展していきます。
そんなプロセスを一緒に作っていきましょう。
今回、私たちはいくつかの新しいことに挑戦します。
プレコングレスとコングレスは課題が違っていて、プレコングレスは教育・研修的部分を担当し、コングレスは学術的部分を担当します。しかし、私たちはこの2つを同じプロセスの2側面と見なし、この2つを統合して、1つの料金で参加できるようにします。
シンポジウムは、SPCが司会を招聘するものと、司会が自ら提案するものの2本立てとします。どちらも、地理的・文化的に異なる同僚が一堂に会して特定のテーマについて議論し、多様性とインクルージョンを大会の具体的な成果とします。
発表や体験グループの抄録を提出する際には、大会モデルの3つの軸(理論的/臨床的アプローチ、危機の領域、トピック)の中で、あなたの提案がどのような位置づけにあるかを選んでいただきます。私たちは、あなたの貢献を、世界の中で責任ある立場をとり、特定の課題に取り組み、将来のビジョンを提案する方法として考えていただきたいと思います。私たちは皆、この激しい時代の中で、自分の立ち位置について責任を持つよう求められています。大会イメージの金継ぎのように、私たちは世界の亀裂を認め、その原因を分析し、世界的な影響を理解し、修復と和解のために漆を付ける手助けをするよう求められているのです。
札幌で開催される4日間のイベントのほとんどは会場で対面形式で行われます。基調講演やシンポジウムの模様は録画され、遠隔地から参加する場合に、オンデマンドで視聴できます。
また、札幌での対面大会の前に、ウォームアップセッションを開催する予定です。基調講演者やシンポジウムの司会者を招き、彼らの研究分野やグループに対する方法論的アプローチを知るための無料ウェビナーやワークショップを開催する予定です。近く掲載されるアジェンダにご注目ください。
IAGP会員、非会員を問わず、発表を歓迎します。
グループアナリスト、サイコドラマティスト、グループセラピスト、プロセスコンサルタントの皆さん、あなたの臨床的・科学的な知恵を、あなたの同僚や私たち世界市民と分かち合ってください。
以上、よろしくお願いします!
LOC 委員長
前田 潤
このたび第22回IAGP2025年大会が札幌で開催されることになりました。札幌出身者である私にとっては光栄なことであり、感謝の気持ちで一杯です。
本大会のホームページは、IAGPの世界性、多様性、そして大会テーマを日本の伝統工芸の金継ぎと伝統文化である茶の湯の茶碗を用いてデザインされています。
金継ぎは単に壊れたものを修復するのでなく、壊れたものの価値を一層高めてくれる特別な修復技術です。そして茶の湯は、客人に一服のお茶を楽しんでいただくために洗練され、作法が整えられてきました。戦乱の世には茶室に刀をもちこませず、敵味方なく誰であっても共に一人の人として相和すことを求めたのでした。
第22回IAGP札幌大会のテーマは「グループと世界的危機:人、組織、社会の課題」です。私たち地域組織委員会は、金継ぎや茶の湯が願ったように、このテーマのもとに参加者が集い、実りある対話と学術的成果が生まれるよう願っております。